今年は流星祭り!

あけましておめでとうございます。もう2025年とか・・・信じられない思いですが、今年も皆さんにとって素敵な一年になりますように。

先日閉会したグループ展にて、ふと「Aさんて、ビジュアル的にどんな男性が好きなんですか?芸能人でいうと?」と20代女子から聞かれた。答えは決まっている。「骨格は男性らしいのにシュッとした顔が好き。つまり今で言えば横浜流星♪」

彼女は「あー、なるほど~。では、『光る君へ』で一条天皇をやった塩野くんとかも好みですか?」「彼は平安装束が似合い過ぎて見惚れるけど、線が細すぎるかな。美しい顔だけど好みとは違うかなあ」などと。

私が長年愛用していた化粧品ブランドのメインビジュアルに横浜流星が登場した時は、単純に恐ろしく美しい顔だと思ってはいたが、役者・横浜流星をまじまじと見たのは『線は、僕を描く』の映画版。原作、漫画と読んで来て最後に映画を見たが、この時は水墨画が似合う繊細な青年という印象だけで、特にガツンと来るものはなかった。原作における主人公と比べると、ちょっと大人過ぎるかなあ、とも。次に観たのはNETFLIXオリジナル映画の『パレード』。この映画自体がとても素敵な映画だったのだが、そこでヤクザを演じる彼を見て私は「もしかして、この顔が究極の好みかもしれん」と気づいた。

短髪によって強調される意外と逞しい骨格。鍛えられた上半身に刺青。これを男っぷりがいいと言わないで誰を言う。一方で、現在視聴している『わかっていても』では(奇しくも私の故郷鎌倉が舞台)、線の細い謎の美青年芸術家を演じており(しかしやはり翳のある役どころ)、上記『パレード』で観たヤクザとは同一人物とはとても思えず、唸り声をあげている。風が吹いたら飛んでいってしまいそうなくらい、中性的でペラペラな体躯に見えるのだ。実際、脱ぐシーンもあるが細い。これはイマイチのほうの流星。

ボクサー役を演じた『春に散る』では実際にプロライセンスを取得したとかで、ちょっとこちらはビジュアルだけでもすでに悶絶死しそうでまだ未見なのだった(大好きなものを最後に取っておく、あの気持ちと同じだ)・・・実際、10代の頃は空手のトップ選手だったようだが、つまり、線の細い系の役どころよりも、男性性を前面に押し出した役を演じている時の彼が、見惚れる顔の筆頭。現在公開中の『正体』では七変化が見られそうだし、今年公開の『国宝』では美しい姿が拝めそうだし、出演作目白押しなので今年は流星祭になるに違いない。他に過去作もこの休み中に出来るだけ押さえようと思っているが、やはり短髪のほうが素敵だ。

そして、そんな見惚れる顔ベストワンの横浜流星が、今年の大河ドラマの主人公と来た。しかも私が日本美術の世界へ入るきっかけとなった江戸絵画、すなわち浮世絵界にはなくてはならない存在、蔦谷重三郎役である!!!!!!!ちょんまげの横浜流星を週イチで堪能出来るこの一年、ヤバ過ぎる。

かつて、私の理想の顔は「ギバちゃん(一世風靡セピアの頃)」だったのだが(今も好きだけど)、絵を描くようになってからは「描きたい顔」という欲求も生まれた。画面越しにまじまじと観察してしまう。どの部分に惹きつけられるのか、見るたびに考えてしまう。先日観た『ホールドオーバーズ』というアメリカ映画で、問題を抱えた高校生男子役をやった男の子がこれまた美しく(洋画の世界では、クルクルしている髪型が似合う男の子はだいたい美少年)、画面に登場するたびにまじまじと観察し、東洋人ではないのに「切れ長の目」に破壊力があるのだという結論に達した。

だが、横浜流星に関しては見るたびに違う顔をしているので、なかなか掴めない。そこがまた良いのだけれど・・・

そんなわけで皆さん、是非今年は大河ドラマをご視聴頂き、江戸絵画、江戸カルチャーに少しでも触れて頂けたら嬉しいです。絵師も曲者揃いだった時代、面白くないわけがない!と思っていますが、私はそれに加えて横浜流星のビジュアルを満喫したいと思います。